朝日新聞を応援するブログ

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記事炎上に見る、ソーシャル担当者の必要性

朝日が22日に報じた「ベネッセ情報流出、謝罪を「外注」 派遣会社が電話対応」という記事が炎上しました。

下記はその記事をめぐるNewsPicksのコメントですが、9割以上が朝日への批判です。

NewsPicksNewsPicks
 
他にもBLOGOSにも元日テレ社員の片岡英彦さんという方が批判記事を投稿し、「本日最も読まれた記事」になりました。
BLOGOSのコメント欄はもともとネトウヨっぽい人が多いんで、当然のごとく記事は火だるまに。
J-CASTニュースでも記事になったようですが、こっちは思ったほど荒れてませんね。
 
さて、NewsPicksのコメントを見ると分かる通り、見出しと別の人のコメントだけ見て批判してる人が結構いそうです。
というのは、朝日の記事は会員登録しないと全文読めないため。
 
ここで注目すべきは、まともな反論をすれば、ちゃんと耳を傾けてくれる人がいるということ。
次のようなコメントがあり、それなりに支持を集めています。
以下の3点はニュース価値があると思います。
①情報流出を機にいったんクビにした派遣社員たちに対し、「やっぱり人手が足りない」ということで謝罪要員として募集をかけた
②それに対して「信じられない」と怒っている派遣社員が現にいる
③ベネッセがこの件について「口外しないように」と注意喚起していることから、「後ろめたいことをしている」という意識がベネッセ側にある
 
別に派遣社員を軽視しているとか、仕事の外注自体にダメ出ししているとか、そういう内容ではないんじゃないかなーと。
 さて、ここから学ぶことが一つ。
「さっさと社内にソーシャル担当者を置け」ということです。
 
ソーシャル担当にしてもらうのは、ソーシャルメディアを中心にウェブ上を巡回し、この手の炎上記事の端緒をつかむことです。
ここ数年、NewsPicksなどを中心に、コメント欄でやりとりできるサイトが増えています。
炎上を見つけたソーシャル担当は、社内の担当記者に「記事が炎上中」という連絡を取ります。
書いた方にも論拠があるわけだから、それがうまく伝わっていないのであれば、言いたいことをササッと原稿にまとめて、ソーシャル担当にメールで送信。
で、ソーシャル担当が炎上中のサイトに「本人からの反論」という形で投稿する。
それが説得力のあるものであれば、そこから騒ぎは下火になるでしょう。
ソーシャル担当者はあらかじめ各サイトに「朝日新聞公式アカウント」というのを登録しておけばいいですね。
 
今は双方向の時代です。
新聞社が紙媒体でやってきた「記事を書いて終わり」という一方通行のコミュニケーションでは、理解を得られません。
ある記事が炎上したとしても、タイムリーに適切なフィードバックを返すことができれば、被害を抑えることができます。
NewsPicksの方は反論がそれなりの支持を集めたため、読む人は双方の言い分を読んで、自分なりに判断するでしょう。
BLOGOSの方は誰も有効な反論をしていないため、第三者がコメント欄を見た場合の心証は相当悪いと思います。
 
というわけで、以前のエントリーでも書きましたが、ソーシャル担当者を早急に社内に置くべきです。
彼らの仕事は
  • ウェブ上のパトロール
  • 炎上事案への対処
  • 自社記事への反応をまとめ、社内に毎日フィードバックする
の三つです。
とにかく「ウェブ上の雑音には耳を貸さない」というスタンスは、今後通用しないと思います。