朝日新聞は門田氏のブログ記事に反論すべき
ノンフィクション作家の門田隆将さんという方が「共同通信が決着させた朝日新聞『吉田調書』誤報事件」というのをBLOGOSに寄稿しています。
BLOGOSではこの日、「最も支持を集めた記事」になりました。
コメント欄でも例によってボコボコにたたかれています。
まあ朝日批判の記事を書けば、BLOGOSでは確実に支持されるんですが……。
この記事についてのNewsPicksのコメント欄はこちら。
さほどユーザーの関心を集めず、投稿者も10人そこそこ。
TOP20に入ることもありませんでした。
ちなみに最もLIKEを集めたのは、NewsPicksを運営するユーザベースという会社のアナリスト・Kato Junさんのコメント。
朝日がつけた1面の見出しについては批判的ですが、吉田調書の報道自体の価値は認めてくれています。
ただ、相変わらず問題だと思うのは、朝日側がこの門田氏の記事について何も語らず沈黙していることです。
門田氏は以前、朝日の吉田調書の報道を批判する記事を週刊ポストに書き、これを受けて朝日側が週刊ポストに抗議しています。
今回の門田氏のブログ記事についても、吉田調書の取材をした記者たちは言いたいことがあるはずなのに、一切発言しない。
紙媒体(週刊ポスト)には抗議するが、ネット(BLOGOS)への投稿についてはだんまり。
これってすごい古い考えだと思うのです。
いま、特に若い世代の世論はネットを中心に形成されていると言っていいと思います。
そこに対して、一切無視を決め込み、何ら効果的な広報・宣伝活動をしていない。
吉田調書の記者たちが連名で反論文をどこかに投稿すればいいんですよ。
まあ門田氏やその取り巻きのネトウヨたちは、また揚げ足取りしてくるでしょうが、とりあえず一度は見解を示した方がいいと思います。
黙ったままだと、どうしても見ている側の心証は「朝日が反論しないのは、痛いところを突かれているからなのか」となりがちです。
下は今回のBLOGOSの記事についての、西田亮介氏のツイート。
西田さんはまだ30歳そこそこの立命館大の教員です。
毎日新聞にネット選挙についての企画を持ったりしていて、新聞やジャーナリズムに対して理解のある方のはずですが、それでも印象としてはこうなるんですね。
とにかく「ネット上のコメントなんて、どうせ一部のネトウヨがやっているんだろ。一切無視します」という朝日の方針が、じわじわと自社のブランドを損なっているように思います。
確かに彼らの言うことのほとんどは、下らなくて相手にするに値しないかもしれません。
しかし、特に若い世代を中心に、ネットでしか情報収集しない人が増えています。
ネット上の朝日への批判を放置しておくという行為自体が、自社のイメージ悪化につながっています(すでにだいぶひどい状況に見えます)。
以前にも書きましたが、ネット上の広報・PR活動をどうすべきか、朝日新聞は真剣に検討すべきだと思います。